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静寂のパサージュ ~絵画とブロンズの交点~

泉茂雄×加藤朝美

日常の喧騒から切り離されたその空間は、過去と現在、そして虚構と現実が静かに交差する回廊(パサージュ)となる。

画家・泉茂雄は、記憶の断片を手繰り寄せるように油絵具を幾重にも塗り重ねる。画面が張りつめる一瞬の緊張感を捉えたその絵画は、観る者をどこか遠くの、しかし確かに知っている静謐な世界へと誘う。
一方、彫刻家・加藤朝美は、悠久の歴史が刻まれたイタリアの街並みや遺構を、ブロンズという永遠の物質に封じ込める。そこに人物の姿はないが、石畳や煉瓦の壁の歪みには、かつてそこで生きた人々の息遣いと時間の堆積が確かに息づいている。

二人の作家がそれぞれのマテリアルを重ね、紡ぎ出す「静寂」の物語。二次元のキャンバスに閉じ込められた深いマティエールと、三次元の空間に立ち上がるブロンズの風景。この交点に立ち止まるとき、私たちは時空を超えた、美しくも厳かな旅を始める。

gallery UG の企画による二人展です。
静寂のパサージュ ~絵画とブロンズの交点~

AUDIO GUIDE

音声ガイドで聴く

作家の歩みと作品の特徴を、ナレーションでご紹介します。会場でも、この画面からでも聴けます。

ARTIST

出展作家

泉茂雄

泉茂雄

Shigeo Izumi

1965年 長崎県生まれ

制作途中、画面がピンと張りつめる瞬間がある。
その時絵の中の空間は閉じ、色や線は内包され、
それ以上描く事をためらう。
実際は、そんな時はめったにないのだが、
その緊張感を求めて描き続けている。
1990年 武蔵野美術大学卒業、卒業制作優秀賞。
展示歴・受賞歴
【主な展示】 2026年 個展(阪神百貨店 梅田本店/大阪) 2025年 個展「記憶の層」(gallery UG Osaka Umeda/大阪) 2023年 世界の現代アート展(大丸福岡天神店/福岡) 2022年 個展「記憶の層」(gallery UG Tennoz/東京) 2022年 個展(gallery UG Bakurocho/東京)※2010年より隔年 2020年 「Laissez-faire」(gallery UG Tennoz/東京) 2019年 「exhibition by ZERO」(あかね画廊/東京) 2019年 第96回春陽展(国立新美術館/東京) 2018年 第86回日本版画協会展(東京都美術館/東京) 2018年 「M展」(画廊 楽Ⅰ&Ⅱ/神奈川) 2017年 神戸アートマルシェ(神戸メリケンパークオリエンタルホテル/兵庫) 2017年 「上下の関係」(あかね画廊/東京)

音声ガイド作家の歩みと、作品の見どころ

加藤朝美

加藤朝美

Asami Kato

1952年 埼玉県生まれ

ヨーロッパ各地に残る古代ローマの足跡。その歴史の地層から紡ぎ出された風景を、私は立体作品として表現してきました。
ヴェネツィアの海、ドロミテの岩山――。かつて帝国の終焉から逃れた人々が築いた地には、今も当時の息遣いが宿っています。
私の作品に人物は登場しません。石畳や運河、窓辺などの街並みのなかに、そこで生きる人々とその息遣いを想像してみてください。
彫刻家。現在イタリアを拠点。
名古屋芸術大学彫刻科卒業後、イタリアへ渡りローマ国立美術学校彫刻科でエミリオ・グレコに師事。1980年 同学校卒業後、1997〜99年 名古屋芸術大学教授を務める。
ローマ、ベネツィア、シチリア、ドロミテ等の街景、風景を主題に制作を続ける。
展示歴・受賞歴
【主な個展】 2026年 「古代ローマの記憶」(gallery UG Tennoz/東京) カーギャラリー(ニューヨーク)、渋谷西武工芸画廊(東京)、シテデザールギャラリー(パリ)、ラディン美術館(イタリア)、恵埜画廊(山形)ほか

音声ガイド作家の歩みと、作品の見どころ